月の満ち欠けカレンダーで月を暮らしに取り入れる|旧暦から親しんだ三日月や栗名月とは

月の満ち欠けカレンダー「ミチル Kira」

日々の暮らしに月を取り入れたい方に人気の、月の満ち欠けカレンダー「ミチル」シリーズ。

日付やスケジュールを確認するだけでなく、満月の日など月齢も知ることができます。

「今日の月の形」をカレンダーで見て、ふと夜空を見上げてみるのも楽しみの一つです。

古来より人の営みと関わりのある月は、

「三日月」や「栗名月」など美しい言葉で言い表されていました。

日本人にとっても月は生活に欠かせない明かりであり、親しみのあるものだったのですね。

 

月の満ち欠けを基準にした旧暦とは

私たちが使っているカレンダーは太陽暦といい、太陽の運行を基準にしています。

昔は、月の満ち欠けを基準とした「太陰暦」を使っていました。

月の満ち欠けは見た目の変化が分かりやすく、

月の形を見れば「今日が何日か」を知ることができる点では便利なものでした。

 

ただし、太陰暦は1年の365日より11日ほど少ないため、

毎年季節が少しずつずれてしまいます。

そのため、一年を13ヶ月とする「うるう月」の年を設けて

季節と合わせていくような調整が必要でした。

それを太陰太陽暦と呼びます。

 

太陽暦は太陽の動きをもとにしているため季節が分かりやすく、

海外では日本より早くグレゴリオ暦という名前で使用されていました。

日本でも1873年からその太陽暦が使われ、旧暦に対して新暦と呼ばれています。

 

現代の月の満ち欠けカレンダーとは

リプラグの月の満ち欠けカレンダー「ミチル」シリーズを始め、

販売されている多くの暦は新暦(太陽暦)であり、1年を365日としています。

旧暦では、1日が新月となり15日頃に満月となるのですが、

新暦では新月や満月の日が毎月同じではありません。

 

月の満ち欠けを絵柄として見ることで、

「今月は◯◯日が満月だな」と確認することができます。

もともと旧暦でも使用していたように、

馴染み深い月の満ち欠けを日々の暮らしに取り入れることができます。

 

月の満ち欠けカレンダーは根強い人気があり、

様々なタイプの形やデザインのものが作られています。

自分のライフスタイルに合った月の満ち欠けカレンダーを選んでみてくださいね。

 

月の満ち欠けカレンダー「ミチル Kira」

 

「三日月」や「栗名月」など月に付けられた美しい名前

・三日月

細く欠けた月の形を見ると、すべて「三日月」と呼びたくなりますね。

そう呼んでも良いのですが、旧暦で言うところの三日目、

新月から始まり月が見えてきたまだまだ細い月のことを「三日月」と呼んでいました。

その形から「月の剣」や「月の眉」とも呼ばれています。

剣をイメージするように、神秘的で研ぎ澄まされた印象を持ちますね。

満月と並んで「月」の象徴的な形と言えるでしょう。

 

・上弦の月

新月から七日から八日目には、上弦の半月となります。

ちょうど半分だけ月が照らし出されている状態です。

上弦の月は、他にも「弦月」「半月」「片割月」「月の弓」「月の船」

など美しい呼び名があります。

 

・栗名月

まん丸な満月よりも少し前の月、十三日めの月もとても美しく、

「後の月」と呼んでお月見が楽しまれてしました。

「十三夜」とも呼ばれています。

まん丸の満月ではなくほんの少し欠けている様が、いかにも風流ですね。

日本では中秋の名月の前に見られる十三夜の月は、

収穫の時期とも重なるため「豆名月」や「栗名月」という呼び名があります。

 

・十五夜の月

十五日目の月は「十五夜」と呼ばれる満月になります。

まさに、月のパワーを感じる象徴的な形です。

月の大きさは同じように見えるかもしれませんが、

実際には地球に近づいたり遠ざかったりするため、

月の見た目の大きさは変わってきます。

その年の満月のうちでもっとも地球に近づいて大きく見える時の月を

「スーパー・ムーン」を呼びます。

 

・更待月

二十日頃の月を「更待月」(ふけまちづき)と言いました。

十九日の「寝待月」「臥待月」の次にあたる月で、

月の出は午後十時頃と遅くなっています。

満月の後にも日々違う名で呼ばれている月の名前を知ると、

人々がいかに夜空に浮かぶ月を心待ちにしていたかが分かりますね。

 

・晦

旧暦で言う各月の終わり、二十九日か三十日を「晦」(つごもり)と言います。

月の終わりに月が細くなり、やがて見えなくなる様を「月隠り」(つきごもり)

と呼んだことからきているそうです。

月の姿は見えないので、「晦日に月が出ている」とは、

ありえないことのたとえとして使われます。

旧暦では各月に晦日があり、一年最後の日を「大晦日」、

「おおつごもり」とも言います。

 

…このように、月齢ごとに月を呼ぶ名前を見ていると、

とても風情があり美しい情景が目に浮かびます。

日本人が大切にしてきた月とともにある暮らしを、

月の満ち欠けカレンダーで取り入れてみませんか?

 

参考文献:「月を知り、月のリズムで 新版月と暮らす。」藤井旭 誠文堂新光社